潰瘍性大腸炎(UC)の治療〜第一選択薬にまさかのアレルギー反応〜
2ヶ月の下痢、血便の後、やっと病院を受診した夫。
潰瘍性大腸炎の診断にて、まずは基本薬である5-ASA製剤が処方されました。
が、、飲んでも症状は良くなるどころか悪くなるばかり。。
再度受診したところ、5-ASA製剤を増量することとなりました。
しかし、その翌日、ついに夫は仕事に行けないほどに。。
当時結婚前だったため、仕事を休んだ夫の家にお見舞いに行きました。
そこにはぐったりしてベッドに横たわる夫。
熱発38.8度。
これは寝てる場合じゃない!
私の車で別の病院へ向かいました。
立つのもやっと。
歩くのに介助が必要なほどでした。
血便も続いていたためそのまま入院となりました。
検査の結果、UCの第一選択薬である5ASA製剤のアレルギーであることがわかりました。
「薬を飲めば、今までとそれほど変わらない生活ができる。うまく付き合っていこう」
その「薬」のアレルギーがでた。。
これからどう治療していくんだろう。。
私達を不安が襲いました。
潰瘍性大腸炎(UC)ってどんな治療法があるの?
多くの場合、薬物療法だけでコントロール可能と言われています。
ではどのような薬を使うのか?
潰瘍性大腸炎の基本薬は5アミノサリチル酸(5ASA)製剤と言われる炎症を抑える薬です。それほど強い薬ではないですが、軽症であれば5ASAのみで寛解導入、寛解維持が可能な例が多いようです。
この基本薬を中心に薬や治療を組み合わせていきます。
軽症 5ASA経口剤
軽〜中等症 5ASA注腸剤や座薬
無効例、重症例 ステロイド薬経口や点滴
免役調節薬(自分の体を過度に攻撃してしまう免疫系の働きを抑える)
ステロイド薬への依存性や抵抗性があり、免役調整薬でもなかなか改善しない中〜重症例 生物学的製剤(炎症を強める働きがある細胞を攻撃し、増殖を抑え、炎症を抑える)
その他の治療法
- 血球成分除去療法
- 外科的治療
ステロイドは強力な助っ人ですが、長期にわたる使用は副作用が作用を上回ってしまうリスクもあります。そのため、あくまで寛解導入のために用い、症状改善とともに医師と相談しながら漸減し、その他の薬物療法に移行する必要があります。
ステロイドの副作用ってどんなもの?
このように重症度や薬との相性によって、治療の組み合わせは様々です。そのため、薬の種類や減らす量や時期など、担当医との相談がとても大切です。
5ASAにアレルギー反応がでてしまった夫にもまだまだ選択肢はありました。
次の記事ではその後の治療の流れについて書きたいと思います。