潰瘍性大腸炎(Ulcerative Colitis)とは?
プロローグ
〜潰瘍性大腸炎とは?〜
夫は2ヶ月も血便が続き、1日10回近くトイレに駆け込んでいました。
痔?にしてはさすがにおかしい。
そうしてやっと病院を受診するに至ったのです。
私「病院どうだった?」
夫「潰瘍性大腸炎だって。難病らしい。でも、薬飲めば、ほぼ今まで通り生活できるらしいよ」
難病という言葉に一瞬ヒヤッとはしましたが、薬で調整できると聞き、
私も夫も「病気とうまく付き合いつつなんとかなるかな」という思いでいました。
この時はまだ2人ともこの先の苦難を知る由もなかったのです。
潰瘍性大腸炎ってどんな病気?
直腸から口側に向かって粘膜にびらんや潰瘍を形成する大腸の炎症です。
大腸、特に直腸の粘膜、粘膜下層を侵します。
多くの患者は寛解と再燃を繰り返します。
現在、はっきりとした原因はわからず、まだ完治できるような治療法もないため、難病に指定されています。
近年この病気は増加の一途を辿っています。
発症は20〜30代が最多で、夫も31歳で発症しました。
どんな症状なの?
- 下痢を繰り返す
- 粘血便
- 腹痛
- 食欲不振
- 発熱
- 体重減少
- 関節炎
- 虹彩炎
- 皮膚症状(結節性紅斑、壊疽性膿皮症など)
夫も下痢の症状で1日に何度もトイレに駆け込んでいました。血便も出ていました。体重はもともと50kg程。BMIだと17の痩せ型です。
急な便意がいつ来るかわからず、常にトイレに行きたい感覚もある。駆け込んでも何も出ないこともある。。間に合わない事態が起きた日には大層落ち込みます。30代社会人。。辛いと思います。
診断基準は?
- 症状 繰り返す下痢、粘血便
- 内視鏡検査 大腸粘膜の浮腫やびらん、潰瘍
- 生検組織学的検査 炎症性の変化
以上を総合的に見て確定診断されます
病型分類は?
病変の広がり方でタイプが分かれます。
夫は直腸炎型の診断だったそうですが、症状がひどかった時期は小腸の手前まで炎症があったようです。
病期分類は?
- 活動期
血便、内視鏡で炎症所見を認める状態
- 寛解期
上記症状が落ち着いている状態
臨床経過による分類は?
- 再燃寛解型
活動期と寛解期を繰り返すもの
- 慢性持続型
発病し、内科的治療を受けたにも関わらず6ヶ月以上寛解しないもの
- 急性激症型
急に増悪し症状が悪化していくもの
- 初回発作型
発病したが、内科的治療で寛解し、その後再燃しないもの
重症度分類は?
夫は発症時、1日10回以上の血便があり、38度台の発熱も認めていました。2ヶ月続いた血便により貧血も進んでいました。
発症時の状況と治療については次回の記事で書きたいと思います。
私が勉強に使っている本の一つです。 症状のことから治療法までとてもイラストや表でとても分かりやすく解説されています。 |