潰瘍性大腸炎と蕎麦
潰瘍性大腸炎の夫にとって
「外食」は危険がいっぱい!!
一見味方に見える煮物やサービスでつけてくれた小鉢、漬物にも隠し味に唐辛子が潜んでいることは多々あります。
あまり外食をすることはありませんが、
外食をしてあやしいものが出たときは
まず私が一口食べて、大丈夫そうか判断しています。
楽しい外食も安心はしきれないのです。
そんな私達が比較的安心してできる外食。
それが蕎麦と寿司です^_^
ただふと思いました。
蕎麦ってほんとに食べていいんだよね?
ということで
潰瘍性大腸炎の方にとって
蕎麦を食べるということが
どういった注意点やメリットがあるのか
調べてみました。
不溶性食物繊維が豊富
まず
蕎麦は食物繊維がたっぷりです!
麺類の中でも1番食物繊維が豊富です。
ただ、その食物繊維は8割が不溶性食物繊維です。
不溶性食物繊維の役割は?
胃や腸で水分を吸収して膨らみ、腸管を刺激して蠕動運動を活発にさせる。腸管への刺激が強く、下痢や腹痛の原因になりやすい。(便秘の人の味方)
上記のことから、不溶性食物繊維は活動期にはおすすめできません。
蕎麦も体調をみつつ、量や頻度には配慮が必要そうです。
脂質は白米の方が少ない
白米は0.9%、蕎麦(2番粉)は2.7%と約3倍の脂質が含まれます。
脂質といっても不飽和脂肪酸であり、動脈硬化や肝疾患リスクを下げてくれるものです。
ただ、そのバランスはn-3系:n-6系=1:14でリノール酸が豊富です。
リノール酸は現代人は普通に生活していても過剰なくらい摂ってしまっているので食べ過ぎには注意です。
「体に良い脂」と言えども大事なのはバランス。
n-3系:n-6系の理想バランスは1:1〜4といわれています。
消化吸収は白米の方が良い
たんぱく質のバランスが良い
必須アミノ酸リジンが豊富
- たんぱく質が米は6.1%、蕎麦粉は10.2%
米に比べたんぱく質が豊富です。腸粘膜の補修にはたんぱく質が不可欠です。
- アミノ酸スコア(100に近いほど良質なタンパク質食品)
大豆、鶏肉、鯵、鶏卵、豚肉、鮭、牛乳、牛肉はアミノ酸スコア100です。小麦粉は50、白米は82、蕎麦は2番粉で90、剝きぐるみで92と比較的高いアミノ酸スコアです。(資料によってまちまちでしたが、、、)
また、イネ科の白米などの穀類はアミノ酸スコアは高いものの、リジンの数値が低いのが特徴ですが、蕎麦などのタデ科はこのリジンが豊富です。たとえば、中力粉100gに対し、リジンは220mg、白米は250gですが、そば粉(剥きぐるみ)には700mg含まれます。
このリジンは疲労回復、集中力アップ(ブドウ糖のエネルギー化をサポート)、肝機能サポートの役割があります。
パンやうどん、ご飯だけなど、炭水化物だけでお腹いっぱいにすると、このリジンが不足し、疲労がとれにくいなんてことも?
バランスの良い食事をすることにはちゃんと意味があるんですね。
たまにパンでお昼を済ませる私には耳が痛い話です。。
ビタミンが豊富
- 糖をエネルギーにかえるビタミンB1が白米の4倍
- 脂質の代謝、眼精疲労の改善、皮膚や口内の粘膜再生、抗酸化作用があるビタミンB2が白米の5倍
- たんぱく質や脂質の代謝をサポートし、免疫機能の正常な働きの維持、皮膚の抵抗力の増進、赤血球のヘモグロビンの合成、神経伝達物質の合成などに関わるビタミンB6が白米の3倍
ルチンが豊富
ビタミンの一種で、毛細血管の働きを安定、強化させ、脳出血や出血性の病気の予防効果があります。毛細血管の強化には1日20mgの摂取が目安だそうです。茹で蕎麦100gの中には10mgのルチンが含有されるため、蕎麦1人前(約200g)で目標量が達成されます。また、ビタミンCと一緒に取ると効果が強めれらるそうです。
しかし、このルチンは水溶性なので蕎麦を茹でている間にどんどん失われてしまいます。
栄養をしっかり頂くには蕎麦湯は必須ですね。
まとめ-UCにとって蕎麦は-
- 蕎麦は不溶性食物繊維が豊富なので、便秘の方には良さそうですが、UCの活動期には量や頻度には配慮が必要です
- 脂質はごはんより多く、普通の生活でもやや過度に摂取しがちなn-6系なので食べ過ぎには注意です。良い油と言っても大事なのはバランス!
- 蕎麦はビタミンが豊富!疲労回復や免疫系への働きかけ、ヘモグロビン合成のサポートなど、UCに重要な働きをしてくれます
- ビタミンの一種ルチンが含まれます。毛細血管強化のために蕎麦湯も飲みましょう。